間欠機構およびインデックス機構

間欠機構およびインデックス機構

1. 概要

間欠機構とは、連続的な回転運動または往復運動を、一定周期で繰り返される移動と停止の運動へ変換する機械機構である。

インデックス機構は間欠機構の一種であり、出力軸または作業テーブルをあらかじめ定められた位置や角度まで移動させ、一定時間停止・保持する装置である。

基本的な動作の流れは次のとおりである。

連続入力運動
→ 加速
→ 所定角度または距離の移動
→ 減速
→ 停止および位置保持
→ 次のサイクルを繰り返す

代表的な用途は次のとおりである。

  • 回転テーブルの工程別位置決め

  • 包装材料の定寸送り

  • 容器の充填位置への分配

  • 部品の一個ずつの供給

  • 組立工程間のステーション移動

  • フィルムの間欠送り

  • 製品の一定ピッチ分離

  • 切断やシール工程に必要な停止区間の確保

間欠機構の性能は、単に所定角度だけ移動できるかどうかで決まるものではない。実際の設計では、次の項目を総合的に検討する必要がある。

  • インデックス角度

  • インデックス時間

  • 休止時間

  • 加速度

  • ジャーク

  • 出力軸の慣性

  • 位置決め繰返し精度

  • 休止時剛性

  • バックラッシ

  • 衝撃および振動

  • 過負荷保護

  • 寿命および保守性

2. 間欠機構とインデックス機構の違い

2.1 間欠機構

間欠機構は、連続運動を周期的な移動と停止へ変換する機構全般を指す。

出力運動には、次のような形式がある。

  • 間欠回転

  • 間欠直線運動

  • 段階送り

  • 一方向のラチェット運動

  • 周期的な開閉運動

  • 製品の一個ずつの分離

  • 周期的な放出運動

代表例は次のとおりである。

  • ゼネバ機構

  • ラチェット・ポール機構

  • 間欠歯車

  • エスケープメント機構

  • スターホイール

  • カム駆動ストッパ

2.2 インデックス機構

インデックス機構は、出力軸またはテーブルを目標位置へ正確に移動させ、休止区間中にその位置を保持する機構である。

代表例は次のとおりである。

  • カムインデクサ

  • ゼネバインデクサ

  • サーボインデックステーブル

  • ラチェット式インデックス装置

  • 精密回転テーブル

  • 直線インデックスコンベヤ

2.3 主な違い

間欠機構は、移動と停止の繰返しそのものを主な目的とする。

これに対してインデックス機構では、次の位置決め性能が特に重要となる。

  • 目標位置精度

  • 位置決め繰返し精度

  • 停止状態での剛性

  • 外乱に対する位置保持能力

  • 移動中の加減速特性

  • 工程間の同期性

したがって、すべてのインデックス機構は間欠運動を行うが、すべての間欠機構が精密インデックス機構であるとは限らない。

3. 間欠機構およびインデックス機構の主な機能

3.1 連続運動の分割

モータの連続回転を、複数の独立した移動区間へ分割する。

例:

モータの連続回転
→ 60°回転
→ 停止
→ 再び60°回転
→ 停止

3.2 一定ピッチ送り

製品、フィルム、チェーンまたはコンベヤを一定距離ずつ移動させる。

3.3 休止時間の確保

充填、切断、シール、検査または組立作業を行うため、ワークを一定時間停止させる。

3.4 工程位置への分配

一つの回転テーブル上に複数の作業ステーションを配置し、製品を順次移動させる。

3.5 製品の分離

連続供給される製品を一個ずつ、または一定数量ずつ分離する。

3.6 工程の同期

供給、切断、シール、排出など複数の動作の位相関係を、機械的または電子的に同期させる。

3.7 位置保持とロック

出力部の停止中に、外力や慣性力によって位置が変化しないよう機械的に拘束する。

3.8 逆回転防止

ラチェット、ワンウェイクラッチまたはロック機構を用いて、出力軸の逆回転を防止する。

4. 基本動作サイクル

インデックス機構の一サイクルは、一般に次の区間で構成される。

4.1 加速区間

出力部が停止状態から動き始め、最大速度へ向かって加速する。

4.2 移動区間

出力部が目標位置へ向かって移動する。

採用する運動曲線によっては、移動中も速度が連続的に変化する。

4.3 減速区間

目標位置へ到達する前に速度を低下させる。

4.4 休止区間

出力部が目標位置で停止し、工程作業を実行する。

4.5 ロック区間

必要に応じて、停止中の出力部を機械的に拘束するか、ブレーキによって保持する。

5. 主な時間および角度変数

5.1 サイクル時間

一回の移動と停止を完了するまでの全時間をサイクル時間という。

t_cycle = t_index + t_dwell

ここで、

  • t_cycle:全サイクル時間

  • t_index:インデックス移動時間

  • t_dwell:休止時間

5.2 サイクル周波数

1分間当たりのインデックス回数は、次の式で表される。

Cycles per minute = 60 / t_cycle

ここで、t_cycleは秒単位である。

5.3 インデックス角度

出力テーブルをN等分する場合、一回当たりのインデックス角度は次のとおりである。

θ_index = 360° / N

例えば、8ステーションテーブルのインデックス角度は次のとおりである。

θ_index = 360° / 8 = 45°

5.4 休止比

全サイクルに対して休止時間が占める割合は、次の式で表される。

Dwell ratio = t_dwell / t_cycle

5.5 インデックス比

全サイクルに対してインデックス移動時間が占める割合は、次の式で表される。

Index ratio = t_index / t_cycle

したがって、次の関係が成立する。

Dwell ratio + Index ratio = 1

6. 間欠機構およびインデックス機構の基本分類

6.1 機械式間欠機構

  • ゼネバ機構

  • ラチェット・ポール機構

  • 間欠歯車

  • 不完全歯車

  • スターホイール

  • エスケープメント機構

  • カム駆動ストッパ

  • ワンウェイクラッチ式送り機構

6.2 機械式精密インデックス機構

  • バレルカムインデクサ

  • グロボイダルカムインデクサ

  • 平面カムインデクサ

  • パラレルカムインデクサ

  • ローラギヤカムインデクサ

  • タレットカムインデクサ

6.3 電動・サーボ式インデックス機構

  • サーボモータ直接駆動

  • サーボモータと減速機

  • サーボ回転テーブル

  • ダイレクトドライブトルクモータ

  • ステッピングモータインデックス

  • リニアモータインデックス

6.4 流体駆動式間欠機構

  • 空気圧シリンダとラチェット

  • 油圧インデックスシリンダ

  • ロータリアクチュエータとロックピン

  • シリンダ駆動エスケープメント

6.5 出力形式による分類

  • 間欠回転形

  • 間欠直線形

  • 段階送り形

  • 回転テーブル形

  • 直線搬送形

  • 製品分離形

  • 一方向蓄積形

7. ゼネバ機構

7.1 定義

ゼネバ機構は、連続した入力回転を一定角度の間欠回転へ変換する代表的な機械式インデックス機構である。

駆動輪のピンがゼネバホイールのスロットへ入り、出力ホイールを回転させる。ピンがスロットから抜けると、出力ホイールは停止する。

7.2 主な構成要素

  • 駆動輪

  • 駆動ピン

  • ゼネバホイール

  • 放射状スロット

  • ロックディスク

  • ロック面

  • 入力軸

  • 出力軸

  • 支持軸受

7.3 作動原理

ゼネバ機構の一サイクルは、次のように進行する。

駆動ピンがスロットへ接近
→ ピンがスロットへ進入
→ ゼネバホイールが回転
→ ピンがスロットから離脱
→ ロックディスクが出力ホイールを拘束
→ 休止状態を維持

7.4 インデックス角度

スロット数をNとすると、一回当たりのインデックス角度は次のとおりである。

θ_index = 360° / N

スロット数が多くなるほど、一回の移動角度は小さくなる。

7.5 主な種類

外接ゼネバ機構

駆動輪とゼネバホイールが外側でかみ合う、最も一般的な形式である。

内接ゼネバ機構

駆動ピンが内側に形成されたゼネバホイールのスロットを駆動する。

条件によっては、外接形より滑らかな運動特性を得られる。

球面ゼネバ機構

軸が交差する空間配置において間欠回転を伝達する。

直線ゼネバ機構

回転入力を直線的な間欠移動へ変換する。

7.6 長所

  • 構造が比較的単純である

  • 複雑な制御なしで移動と停止を生成できる

  • インデックス角度が機構形状によって決まる

  • 休止中に機械的ロックが可能である

  • 製造コストが比較的低い

  • 低速・中速装置へ適用しやすい

7.7 短所

  • ピンの進入・離脱時に衝撃が発生する

  • 高速運転では振動と騒音が増加する

  • ピンとスロット間に高い接触応力が発生する

  • 出力加速度とジャークの特性に制約がある

  • インデックス角度と休止比の変更が難しい

  • バックラッシおよびスロット摩耗が位置精度に影響する

7.8 主な用途

  • 小型インデックステーブル

  • フィルム送り装置

  • 包装機械

  • 自動組立機

  • 製品分配装置

  • 検査位置切替装置

  • 低速回転フィーダ

8. ラチェット・ポール機構

8.1 定義

ラチェット・ポール機構は、往復運動または制限角度の回転運動を、一方向の段階的な回転運動へ変換する機構である。

ラチェット歯とポールがかみ合うことで、逆回転を防止する。

8.2 主な構成要素

  • ラチェットホイール

  • 駆動ポール

  • 保持ポール

  • 駆動レバー

  • 復帰ばね

  • 軸

  • ストッパ

8.3 作動原理

駆動レバーが前進
→ 駆動ポールがラチェットホイールを1ピッチ回転
→ 保持ポールが位置を保持
→ 駆動レバーが復帰
→ 駆動ポールが次の歯へ移動

8.4 主な種類

  • 外歯ラチェット

  • 内歯ラチェット

  • シングルポール形

  • ダブルポール形

  • 双方向切替形ラチェット

  • 手動レバー式ラチェット

  • 空気圧駆動ラチェット

  • ローララチェット

8.5 長所

  • 構造が単純である

  • 製作と保守が容易である

  • 段階送りと逆回転防止を同時に実現できる

  • 手動、空気圧および機械式駆動へ適用しやすい

  • 低速・低頻度装置では経済的である

8.6 短所

  • 歯とポールの衝突によって騒音が発生する

  • バックラッシが大きい

  • 高速運転には適していない

  • ラチェット歯とポールが摩耗する

  • 精密位置決めには限界がある

  • 出力運動が滑らかではない

8.7 主な用途

  • 手動ウインチ

  • 巻取り装置

  • チェーン張力調整装置

  • 段階送り装置

  • 手動インデックステーブル

  • 供給フィーダ

  • 逆転防止装置

9. 間欠歯車および不完全歯車

9.1 定義

間欠歯車は、歯車円周の一部だけに歯を形成し、歯のある区間では出力軸を回転させ、歯のない区間では出力軸を停止させる機構である。

不完全歯車とも呼ばれる。

9.2 主な構成

  • 完全歯車または駆動歯車

  • 不完全出力歯車

  • 歯付き区間

  • 無歯区間

  • ロック機構

  • 休止位置決め機構

9.3 特徴

  • 歯車比によって移動角度を設定できる

  • 比較的大きなトルクを伝達できる

  • 構造が単純である

  • 歯の初期かみ合い時に衝撃が発生する場合がある

  • 停止中に別のロック装置が必要になる場合がある

9.4 設計検討事項

  • 最初にかみ合う歯への衝撃

  • 歯先干渉

  • バックラッシ

  • 歯面強度

  • 休止位置のロック

  • 潤滑

  • 回転速度

  • 歯車加工精度

9.5 主な用途

  • 低速供給装置

  • カウント装置

  • 包装材料の段階送り

  • 単純な回転分配装置

  • 教育用機構

  • 低コスト自動化装置

10. エスケープメント機構

10.1 定義

エスケープメント機構は、連続的に供給される部品や製品を一個ずつ、または一定数量ずつ分離し、次工程へ放出する間欠機構である。

回転軸のインデックスよりも、製品流れの制御を主な目的とする。

10.2 基本動作

製品を連続供給
→ 前方ストッパが最初の製品を保持
→ 後方ストッパが後続製品を遮断
→ 前方ストッパを解除
→ 最初の製品を排出
→ 前方ストッパが復帰
→ 後方ストッパを解除
→ 次の製品が前進

10.3 主な種類

  • ダブルストッパ形

  • スライドゲート形

  • 回転フィンガ形

  • スターホイール形

  • カム駆動形

  • 空気圧シリンダ形

  • サーボ分離形

  • 真空ピックアップ形

10.4 設計検討事項

  • 製品寸法と形状

  • 供給圧力

  • 製品間摩擦

  • 製品損傷の可能性

  • 詰まり

  • 供給速度

  • センサ位置

  • ストッパ応答時間

  • 二重供給防止

  • 洗浄性

10.5 主な用途

  • 振動フィーダ

  • 部品供給装置

  • ボトルおよび容器供給

  • 包装機械

  • 組立機

  • 検査装置

  • 製品計数装置

11. スターホイール機構

11.1 定義

スターホイールは、製品形状に対応したポケットまたは溝を持つ回転体を用い、製品を一定ピッチで分離しながら回転搬送する機構である。

11.2 主な機能

  • 製品間隔の形成

  • 製品姿勢の維持

  • 回転工程への製品搬送

  • 供給と排出の同期

  • 製品位置決め

11.3 主な構成要素

  • スターホイール

  • 中心軸

  • 製品ポケット

  • ガイドレール

  • インフィードスクリュー

  • 排出ガイド

  • 駆動機構

  • 安全カバー

11.4 長所

  • 容器や製品を安定して分離できる

  • 回転式充填機やキャッピング機と組み合わせやすい

  • 製品ピッチを正確に維持できる

  • 連続運転と間欠運転の両方へ適用できる

11.5 短所

  • 製品形状が変わるとスターホイール交換が必要になる場合がある

  • 製品寸法のばらつきに敏感である

  • 誤った進入によって詰まりや製品損傷が発生する

  • ガイドとポケット間のすきま設定が重要である

11.6 主な用途

  • ボトル充填機

  • キャッピング機

  • ラベリング機

  • 容器検査装置

  • 包装製品分配

  • 食品容器搬送装置

12. カムインデクサ

12.1 定義

カムインデクサは、特殊なカムプロファイルとローラフォロワを使用し、連続入力回転を精密な間欠出力回転へ変換する装置である。

ゼネバ機構より滑らかな加速・減速を実現でき、高速・高精度インデックスに適している。

12.2 主な構成要素

  • 入力カム軸

  • カム

  • タレットまたは出力ホイール

  • カムフォロワローラ

  • 出力軸

  • 軸受

  • ハウジング

  • 潤滑システム

  • 予圧構造

12.3 作動原理

入力カムが連続回転すると、カムプロファイルが出力タレットのローラを順次駆動し、出力軸を所定角度だけ回転させる。

休止区間では、カムプロファイルが出力軸を両方向から拘束し、高い位置剛性を確保する。

12.4 主な特徴

  • 高い位置決め繰返し精度

  • 滑らかな加速と減速

  • 低バックラッシ

  • 高い休止時剛性

  • 高速運転が可能

  • 高い出力トルク

  • 多様なインデックス角度

  • 所定の運動曲線を適用可能

13. バレルカムインデクサ

13.1 構造

円筒形カム外周面に加工された空間曲線状の溝が、出力タレットのローラとかみ合う。

13.2 特徴

  • 入力軸と出力軸を平行または所定方向に配置できる

  • コンパクトな構造を実現できる

  • 高速インデックスに適している

  • カム溝およびローラの精密加工が重要である

13.3 主な用途

  • 組立機械

  • 包装機械

  • 工程搬送装置

  • 小型インデックステーブル

  • 部品方向転換装置

14. グロボイダルカムインデクサ

14.1 構造

グロボイダル形状のカムが、出力タレットの円周上に配置された複数のローラとかみ合う。

14.2 特徴

  • 複数のローラが順次荷重を伝達する

  • 高トルクと高い休止時剛性を得られる

  • バックラッシを小さく管理できる

  • 高速・高荷重インデックステーブルに適している

  • 加工精度および組立精度が極めて重要である

14.3 主な用途

  • 大型回転インデックステーブル

  • 自動車部品組立ライン

  • 工作機械の自動化

  • 高速包装設備

  • 検査および加工ステーション

15. 平面カムインデクサ

15.1 構造

平面カムまたはディスクカムのプロファイルが、出力タレットのローラを駆動する。

15.2 特徴

  • 構造を比較的理解しやすい

  • 配置によって薄型・平面構造を実現できる

  • 小・中荷重に適している

  • カムプロファイル精度とローラ予圧が重要である

16. パラレルカムインデクサ

16.1 構造

平行に配置された二つ以上のカムが、出力軸に取り付けられたローラを両側から駆動する。

16.2 特徴

  • 出力軸を両方向から拘束できる

  • 高い休止時剛性と低バックラッシを得られる

  • 比較的大きな荷重を伝達できる

  • 組立および位相調整が重要である

17. ローラギヤカムインデクサ

17.1 定義

ローラギヤカムインデクサは、カムと複数のローラが歯車のように連続してかみ合いながら、出力軸をインデックスする精密機構である。

17.2 特徴

  • 転がり接触を主体とする

  • 摩擦が小さい

  • 位置決め精度が高い

  • 休止時剛性が高い

  • 寿命が長い

  • 高速運転が可能

  • 予圧によってバックラッシを低減できる

17.3 注意事項

  • 潤滑状態が重要である

  • ローラ軸受寿命を検討する必要がある

  • 過負荷による衝撃を避ける必要がある

  • カムとローラの軸合わせが重要である

18. カムインデクサの運動曲線

18.1 運動曲線の役割

運動曲線は、インデックス移動中に出力軸の変位、速度、加速度およびジャークがどのように変化するかを定義する。

同じインデックス角度と移動時間であっても、運動曲線によって次の性能が変化する。

  • 最大速度

  • 最大加速度

  • 最大駆動トルク

  • 振動

  • 衝撃

  • 製品の揺れ

  • インデックス後の整定時間

  • カムおよび軸受寿命

18.2 等速運動

速度を一定に保つ方式である。

理論的には単純であるが、開始時と終了時に速度が急変するため、大きな衝撃が発生する。

精密・高速機構には適していない。

18.3 等加速度・等減速度運動

移動区間の前半で一定加速度によって加速し、後半で一定減速度によって減速する。

等速運動より改善されるが、加速度の切替点でジャークが不連続となる場合がある。

18.4 単振動

正弦または余弦関係を用いて変位を生成する。

速度と加速度は比較的滑らかであるが、移動開始点および終了点で加速度が0にならない場合がある。

18.5 サイクロイド運動

移動開始点と終了点で速度と加速度をともに0にできる。

高速インデックスで広く用いられ、衝撃や残留振動の低減に有利である。

18.6 多項式運動

3-4-5多項式、4-5-6-7多項式などを用い、変位、速度、加速度およびジャークを滑らかに接続する。

精密サーボおよびカム設計で使用される。

18.7 修正正弦および複合運動曲線

荷重、速度および整定性能を最適化するため、複数の運動曲線を組み合わせる。

19. 速度、加速度およびジャーク

19.1 出力平均角速度

インデックス角度をθ_index、移動時間をt_indexとすると、平均角速度は次のとおりである。

ω_avg = θ_index / t_index

角度は通常、ラジアン単位で扱う。

19.2 実際の最大速度

実際の最大速度は平均速度より大きく、運動曲線の形式によって異なる。

したがって、モータやカムを平均速度だけで選定してはならない。

19.3 角加速度

出力軸およびテーブルの慣性トルクは、角加速度に比例する。

T_inertia = Iα

ここで、

  • T_inertia:慣性トルク

  • I:出力部の質量慣性モーメント

  • α:角加速度

19.4 ジャーク

ジャークは、角加速度の時間変化率である。

j = dα / dt

ジャークが大きいと、次の問題が発生する可能性がある。

  • 機械的衝撃

  • 振動

  • 騒音

  • 製品の不安定化

  • 締結部の緩み

  • ローラおよび軸受の疲労

  • 長い整定時間

20. 慣性および駆動トルク

20.1 質量慣性モーメント

回転テーブルおよび搭載物の慣性は、質量だけでなく、回転軸からの距離に大きく影響される。

質量が回転軸から遠い位置にあるほど、慣性モーメントは大きくなる。

20.2 総慣性

出力軸に作用する総慣性には、次の項目が含まれる。

  • 回転テーブル

  • ジグおよび治具

  • 製品

  • 出力軸

  • カップリング

  • 歯車およびプーリ

  • 回転アーム

  • 減速機出力部

20.3 必要駆動トルク

必要駆動トルクは、概念的に次のように表せる。

T_required
= T_inertia + T_friction + T_process + T_disturbance

ここで、

  • T_inertia:慣性トルク

  • T_friction:摩擦トルク

  • T_process:工程トルク

  • T_disturbance:外乱および衝撃トルク

20.4 減速機の影響

減速機を使用すると、モータ側から見た負荷慣性は減速比の二乗に応じて減少する。

ただし、次の要素が追加される。

  • 減速機バックラッシ

  • 効率損失

  • ねじり弾性

  • 追加慣性

  • 保守要素の増加

21. 精度に関する概念

21.1 インデックス精度

指令または設計上の目標位置と、実際の停止位置との差である。

21.2 位置決め繰返し精度

同一条件で同じ位置へ複数回移動したとき、停止位置がどの程度一貫して再現されるかを示す。

繰返し精度が高くても、絶対位置誤差が存在する場合がある。

21.3 累積ピッチ誤差

複数のインデックス位置を順次移動する際に、各位置の誤差が累積する現象である。

21.4 バックラッシ

運動方向を反転したとき、入力が動いても出力が直ちに応答しない機械的すきまである。

21.5 ロストモーション

歯車バックラッシだけでなく、次の要素を含む総合的な入力・出力間の損失運動である。

  • カムとローラ間のすきま

  • 軸受すきま

  • 軸のねじり

  • カップリングの弾性

  • ハウジング変形

  • ジョイントすきま

21.6 休止時の位置安定性

休止中に工程荷重が作用しても、出力位置を安定して維持できる能力を意味する。

22. 休止時剛性とロック

22.1 休止時剛性

休止時剛性は、出力軸が停止している状態で外部トルクを受けたとき、どの程度変位を抑えられるかを示す。

休止時剛性が低い場合、次の問題が発生する。

  • 加工中の位置ずれ

  • 充填位置の変化

  • 組立誤差

  • 振動

  • 製品品質のばらつき

22.2 機械的ロック方式

  • カムによる両面拘束

  • ロックディスク

  • インデックスピン

  • テーパロックピン

  • ハースカップリング

  • フェースギヤクランプ

  • ディスクブレーキ

  • くさびロック

  • トグルロック

22.3 インデックスピン

出力テーブルが目標位置へ到達した後、精密ピンをブッシュまたは穴へ挿入して位置を固定する。

高い精度と剛性を得られるが、次の項目を検討する必要がある。

  • ピン挿入前の位置誤差

  • ピン先端形状

  • ブッシュ摩耗

  • 挿入時の衝撃

  • 異物

  • 解除確認センサ

22.4 ハースカップリング

放射状の歯を形成した二枚の円板を軸方向にかみ合わせ、高い繰返し精度と剛性を得る位置決め方式である。

精密回転テーブルや工作機械に使用される。

23. サーボインデックス

23.1 定義

サーボインデックスは、サーボモータの位置制御を使用して、出力軸またはテーブルを所定角度まで所定時間内に移動させる方式である。

23.2 基本構成

サーボモータ
→ カップリングまたは減速機
→ 出力テーブル
→ エンコーダフィードバック
→ 位置制御装置

23.3 長所

  • インデックス角度を自由に変更できる

  • インデックス時間と休止時間をプログラムできる

  • 製品別レシピに対応できる

  • 速度および加速度プロファイルを変更できる

  • 正転・逆転が可能である

  • 複数位置や不等ピッチを設定できる

  • 診断とデータ収集が容易である

23.4 短所

  • 制御システムが複雑である

  • モータおよびドライブのコストが増加する

  • 外力に対する休止時剛性が機械式カムより低い場合がある

  • 減速機バックラッシの影響を受ける

  • 安全制御やブレーキが必要になる場合がある

  • 停電時の位置保持対策が必要になる場合がある

23.5 主な用途

  • 多品種対応組立機

  • 可変ピッチ包装機

  • ロボットセル

  • 検査テーブル

  • 加工位置切替装置

  • フレキシブル生産システム

24. ダイレクトドライブインデックステーブル

24.1 定義

ダイレクトドライブ方式は、減速機を使用せず、トルクモータが回転テーブルを直接駆動する方式である。

24.2 長所

  • 減速機バックラッシがない

  • 高い位置決め精度を得られる

  • 高速加減速が可能である

  • 機械部品点数が少ない

  • 保守要素を削減できる

  • 多様なインデックスパターンへ対応できる

24.3 短所

  • 大容量トルクモータとドライブが必要である

  • モータの発熱が大きくなる場合がある

  • 大きな負荷慣性がモータへ直接作用する

  • 停電時に位置保持装置が必要になる場合がある

  • 高性能な制御と高精度エンコーダが必要である

25. ステッピングモータインデックス

25.1 特徴

ステッピングモータは、入力パルス数に比例して一定角度ずつ回転するため、小型インデックス装置へ適用しやすい。

25.2 長所

  • 構造と制御が比較的単純である

  • 低コスト位置制御に適している

  • 低速域で高い保持トルクを得られる

  • 一定ピッチの繰返し送りに適している

25.3 短所

  • 脱調する可能性がある

  • 高速域でトルクが低下する

  • 共振や振動が発生する場合がある

  • 閉ループサーボより滑らかさに劣る場合がある

  • 大慣性負荷への適用に制限がある

25.4 主な用途

  • 小型回転テーブル

  • ラベル供給装置

  • 小型包装機

  • 部品供給装置

  • 単純なフィルム送り装置

26. 機械式インデックスとサーボ式インデックスの比較

26.1 機械式カムインデクサ

適している条件:

  • 高速繰返しサイクル

  • 固定インデックス角度

  • 高い休止時剛性

  • 高い繰返し精度

  • 大量生産

  • 長期間変更しない工程

長所:

  • 機械的同期性が高い

  • 停止中の剛性が高い

  • 一つの主軸から複数工程を同期できる

  • 繰返し運転で安定している

短所:

  • 運動条件の変更が難しい

  • 製品変更時に機構交換が必要になる場合がある

  • カムとローラの精密加工が必要である

26.2 サーボインデックス

適している条件:

  • 製品変更が多い設備

  • 複数のインデックス角度

  • 可変サイクル

  • 不規則な位置配置

  • データベース制御

長所:

  • プログラム変更によって運動を修正できる

  • 各工程を独立して制御できる

  • 診断と監視が容易である

短所:

  • 制御が複雑である

  • 休止時剛性を別途確保する必要がある場合がある

  • 減速機とブレーキの影響を受ける

26.3 ハイブリッド方式

サーボモータと機械式カムまたはロック装置を組み合わせることができる。

例:

サーボモータ
→ カムインデクサ
→ 回転テーブル

または、次のように構成できる。

サーボモータ
→ 回転テーブル
→ 精密インデックスピン
→ 工程中の機械的ロック

この方式は、サーボの柔軟性と機械式ロックの剛性を組み合わせる。

27. インデックステーブル

27.1 定義

インデックステーブルは、ワークを複数の工程位置へ順次移動させる回転式プラットフォームである。

27.2 主な構成

  • 回転テーブル

  • インデックス駆動装置

  • 中心軸

  • 軸受

  • ハウジング

  • ジグおよび治具

  • ロック装置

  • 位置センサ

  • 安全カバー

27.3 テーブル形式

  • 水平回転テーブル

  • 垂直ダイヤルテーブル

  • リング形インデックステーブル

  • 中空回転テーブル

  • リフト・アンド・インデックステーブル

  • 精密クランプテーブル

27.4 主な設計検討事項

  • テーブル直径

  • ステーション数

  • 搭載荷重

  • 偏心荷重

  • 質量慣性モーメント

  • インデックス時間

  • 休止時間

  • 繰返し精度

  • 休止時剛性

  • 工程荷重

  • 軸受寿命

  • 配線および配管

28. 直線インデックス機構

28.1 定義

直線インデックス機構は、製品または治具を一定の直線距離ずつ段階的に移動させる装置である。

28.2 主な種類

  • ウォーキングビーム

  • リフト・アンド・キャリー機構

  • パレットチェーンインデックス

  • カム駆動直線インデックス

  • サーボベルトインデックス

  • ラック・アンド・ピニオンインデックス

  • 空気圧シリンダインデックス

28.3 ウォーキングビーム

製品またはパレットを持ち上げ、前進させた後、再び下ろす方式である。

基本動作

上昇
→ 前進
→ 下降
→ 復帰

長所

  • 搬送中の製品摩擦を低減できる

  • 工程位置で安定して支持できる

  • 一定ピッチ搬送に適している

短所

  • リンクおよびカム構造が複雑になる場合がある

  • 上下運動と前後運動の同期が必要である

  • 設置高さが増加する場合がある

28.4 パレットインデックスコンベヤ

チェーン、タイミングベルトまたはリニアモジュールを用いて、パレットを一定ピッチずつ搬送する。

バッファ、停止装置および位置決めピンを併用できる。

29. 位置センサおよび検出

29.1 原点センサ

機構の基準位置を設定する。

29.2 インデックス完了センサ

出力部が目標位置へ到達したことを確認する。

29.3 ロック確認センサ

インデックスピンまたはクランプが完全に作動したことを確認する。

29.4 解除確認センサ

テーブルが移動する前に、ロック装置が解除されたことを確認する。

29.5 製品検出センサ

製品の有無、姿勢および位置を検出する。

29.6 トルクおよび過負荷検出

モータ電流、トルクセンサまたは機械式トルクリミッタを使用して、詰まりや過負荷を検出する。

30. 過負荷保護

30.1 過負荷の原因

  • 製品の詰まり

  • 治具の干渉

  • 製品の二重供給

  • ロックピンの未解除

  • 軸受損傷

  • 異物

  • 工程荷重の増加

  • 非常停止時の慣性衝撃

30.2 保護方式

  • トルクリミッタ

  • スリップクラッチ

  • せん断ピン

  • サーボトルク制限

  • モータ電流監視

  • 機械式ストッパ

  • 衝撃吸収カップリング

  • セーフティクラッチ

30.3 トルクリミッタ

設定トルクを超えると、駆動部と出力部の間の動力伝達を遮断するか、すべりを発生させる。

過負荷解除後に自動復帰する形式と、手動復帰する形式がある。

31. 衝撃および振動

31.1 主な発生原因

  • 急激な加速および減速

  • 大きなジャーク

  • 機械的バックラッシ

  • ピンとスロットの衝突

  • カムとローラの接触不良

  • テーブルの偏心

  • 製品配置の不均衡

  • フレーム剛性不足

  • 共振

31.2 低減方法

  • 滑らかな運動曲線の適用

  • 移動時間の延長

  • 出力部の軽量化

  • 質量を回転中心近くへ配置

  • 予圧の適用

  • フレーム剛性の向上

  • 衝撃吸収装置の適用

  • 動的バランス

  • 高精度組立

  • 減衰材および防振マウントの使用

31.3 整定時間

出力部が目標位置へ到達した後、振動が許容範囲内まで減少するために必要な時間である。

整定時間が長いと、実際の工程に使用できる休止時間が減少する。

32. 軸受および軸設計

32.1 出力軸荷重

出力軸には、次の荷重が作用する可能性がある。

  • ラジアル荷重

  • アキシアル荷重

  • 転倒モーメント

  • 偏心荷重

  • 衝撃荷重

  • 繰返し荷重

32.2 軸受構成

  • アンギュラコンタクト玉軸受

  • 円すいころ軸受

  • クロスローラ軸受

  • 円筒ころ軸受

  • 四点接触軸受

  • ターンテーブルベアリング

32.3 中空軸

配線、空気圧ホース、真空配管またはセンサ線を回転中心へ通すため、中空出力軸を使用できる。

この場合、次の項目を検討する必要がある。

  • ケーブルの曲げ

  • ロータリジョイント

  • スリップリング

  • 空気圧ロータリユニオン

  • 防水および洗浄

  • 保守アクセス性

33. 潤滑および密封

33.1 主な潤滑箇所

  • カムとローラ

  • 歯車かみ合い部

  • 出力軸軸受

  • ゼネバピンとスロット

  • ラチェット歯

  • リンクとブッシュ

  • チェーンとスプロケット

33.2 潤滑方式

  • オイルバス

  • グリース潤滑

  • 循環潤滑

  • 自動給油

  • 密閉型軸受

  • 無給油ブッシュ

33.3 密封

次の汚染物が機構内部へ侵入しないようにする必要がある。

  • 粉じん

  • 洗浄水

  • 製品片

  • 金属粉

  • 洗剤

  • 腐食性液体

代表的な密封方式は次のとおりである。

  • オイルシール

  • リップシール

  • ラビリンスシール

  • Oリング

  • ガスケット

  • ベローズ

  • 密閉ハウジング

34. 材料および表面処理

34.1 カム

必要な特性は次のとおりである。

  • 高い表面硬度

  • 接触疲労強度

  • 耐摩耗性

  • 寸法安定性

適用可能な材料および処理には、次のものがある。

  • 合金鋼

  • 浸炭

  • 窒化

  • 高周波焼入れ

  • 精密研削

34.2 ローラ

  • 軸受鋼

  • 熱処理鋼

  • 精密研削

  • 高硬度表面

34.3 ゼネバピンおよびスロット

衝撃および面圧に耐えられる材料と、十分な表面硬度が必要である。

34.4 テーブルおよびハウジング

  • 炭素鋼

  • 鋳鉄

  • アルミニウム合金

  • ステンレス鋼

  • 溶接フレーム

剛性、振動減衰、重量および耐食性を総合的に検討する。

35. 間欠機構およびインデックス機構の選定手順

35.1 作業機能の定義

  • 回転位置切替

  • 直線ピッチ送り

  • 製品分離

  • フィルム送り

  • パレット移送

  • 工程休止

  • 組立位置決め

  • 検査位置切替

35.2 出力条件の定義

  • インデックス角度または移動距離

  • ステーション数

  • インデックス時間

  • 休止時間

  • サイクル速度

  • 回転方向

  • 位置決め繰返し精度

  • 休止時剛性

35.3 荷重条件の解析

  • 搭載質量

  • 質量慣性モーメント

  • 偏心荷重

  • 工程トルク

  • 軸方向荷重

  • 転倒モーメント

  • 衝撃荷重

  • 非常停止荷重

35.4 機構形式の比較

  • ゼネバ機構

  • ラチェット機構

  • 間欠歯車

  • カムインデクサ

  • サーボインデックス

  • ダイレクトドライブ

  • ウォーキングビーム

  • 空気圧式インデックス

35.5 運動特性の確認

  • 速度

  • 加速度

  • ジャーク

  • 整定時間

  • 運動曲線

  • 残留振動

  • 同期性

35.6 精度の確認

  • インデックス精度

  • 位置決め繰返し精度

  • バックラッシ

  • ロストモーション

  • 累積ピッチ誤差

  • 休止中の変位

35.7 環境条件の確認

  • 温度

  • 粉じん

  • 水分

  • 洗浄

  • 腐食

  • 食品接触

  • クリーンルーム

  • 真空

  • 爆発危険環境

35.8 保守性の確認

  • 潤滑アクセス

  • カムおよびローラ交換

  • センサ調整

  • トルクリミッタの復帰

  • 軸受交換

  • 分解スペース

  • 清掃

  • 予備部品

35.9 最終検証

  • モーションシミュレーション

  • 慣性およびトルク計算

  • 構造解析

  • 軸受寿命計算

  • 繰返し精度試験

  • 最大荷重試験

  • 過負荷試験

  • 非常停止試験

  • 長期耐久試験

36. 主な故障形態

36.1 ゼネバ機構

  • 駆動ピンの摩耗

  • スロットの摩耗

  • スロット端部の破損

  • ロック面の摩耗

  • バックラッシの増加

  • 衝撃疲労

  • 軸および軸受の損傷

36.2 ラチェット機構

  • ラチェット歯の摩耗

  • ポール先端の破損

  • ばねの疲労

  • 逆回転

  • 歯飛び

  • 軸すきま

  • 衝突騒音の増加

36.3 カムインデクサ

  • カム表面のピッチング

  • ローラ軸受の損傷

  • カムとローラ間のスコーリング

  • 予圧の低下

  • バックラッシの増加

  • 潤滑不足

  • 出力軸軸受の損傷

  • ハウジング変形

36.4 サーボインデックス

  • エンコーダ異常

  • 減速機バックラッシの増加

  • モータ過熱

  • カップリングの緩み

  • ブレーキ摩耗

  • 不適切な制御パラメータ

  • 通信異常

  • 脱調または位置追従誤差

36.5 共通の故障原因

  • 過負荷

  • 製品の詰まり

  • 潤滑不足

  • 汚染

  • 軸ずれ

  • 過大な加速度

  • フレーム剛性不足

  • 軸受寿命超過

  • 組立誤差

  • センサ誤作動

37. 保守および点検

37.1 日常点検

  • 異常音

  • 振動

  • 温度上昇

  • 潤滑油漏れ

  • 繰返し位置の変化

  • サイクル時間の変化

  • センサ動作

  • ロック装置の動作

  • 製品の詰まり

  • 安全カバーの状態

37.2 定期点検

  • カムとローラの接触面

  • ゼネバピンとスロット

  • ラチェット歯

  • 出力軸すきま

  • 軸受状態

  • カップリング締結

  • トルクリミッタ

  • ブレーキ

  • インデックスピンとブッシュ

  • テーブル水平度

37.3 精度点検

  • 各ステーションの位置誤差

  • 位置決め繰返し精度

  • 累積ピッチ誤差

  • 軸振れ

  • テーブル振れ

  • 休止中の変位

  • バックラッシ

37.4 状態基準保全

次の監視方法を利用できる。

  • 振動

  • 温度

  • モータ電流

  • 駆動トルク

  • エンコーダ位置誤差

  • サイクル時間

  • 潤滑油状態

  • 騒音

  • 軸受周波数解析

38. 安全設計

38.1 挟まれ・衝突の危険

インデックステーブルと固定フレームの間には、挟まれ点およびせん断点が形成される。

必要な保護対策は次のとおりである。

  • 固定式ガード

  • インターロック付きドア

  • 安全距離

  • ライトカーテン

  • セーフティスキャナ

  • 非常停止

  • 安全速度制御

  • トルク制限

38.2 予期しない再起動

製品の詰まりを除去した後や、センサを復旧した後に、機械が突然再起動しないようにする必要がある。

38.3 蓄積エネルギー

次のエネルギーが機械内部に残存する場合がある。

  • 回転体の慣性

  • 圧縮空気

  • 油圧圧力

  • ばね

  • 垂直荷重

  • ブレーキ解除力

38.4 保守時のロックアウト

保守時には、電気、空気圧、油圧および重力エネルギーを遮断し、機構を機械的にロックする必要がある。

39. 食品機械における間欠機構およびインデックス機構

食品機械では、インデックス性能だけでなく、衛生性、洗浄性、耐食性および潤滑油による汚染防止を同時に考慮する必要がある。

39.1 主な衛生要求事項

  • 食品残渣が蓄積しにくい構造

  • 開放型で洗浄可能な構造

  • 深い隙間の最小化

  • 水平面の最小化

  • 排水可能な表面

  • 潤滑部と食品区域の分離

  • 密閉型ハウジング

  • 耐食材料

  • 洗浄後に乾燥しやすい構造

  • 工具なしで交換できるフォーマット部品

39.2 カムインデクサ

カムとローラは潤滑を必要とするため、密閉ハウジング内部に配置し、食品区域から分離することが望ましい。

39.3 スターホイール

製品と直接接触するため、次の項目を検討する必要がある。

  • 食品用プラスチックまたはステンレス鋼

  • 工具なしでの交換

  • 開放型ポケット

  • 洗浄可能なガイド

  • 排水可能な構造

  • 製品損傷の防止

39.4 エスケープメント機構

製品残渣がストッパ周辺に蓄積しないよう、構造を単純化する必要がある。

空気圧装置の排気が食品へ直接当たらないよう、排気方向も検討する必要がある。

39.5 チェーンおよびラチェット

露出した潤滑チェーンやラチェットは、直接食品区域での使用を可能な限り避け、別の駆動区域または衛生カバー内へ配置する。

39.6 主な用途

  • 容器の充填位置へのインデックス

  • 食肉加工製品の分配

  • トレイ供給

  • 包装フィルムの間欠送り

  • シール・切断位置での停止

  • 製品検査テーブル

  • 容器キャッピング

  • 製品排出分配

  • ラベル位置決め

40. 適用事例

40.1 回転式充填機インデックステーブル

サーボモータまたはカムインデクサ
→ 回転テーブル
→ 容器治具
→ 充填位置

主な検討事項:

  • ステーション数

  • インデックス角度

  • 充填休止時間

  • 液体の揺動

  • テーブル慣性

  • 洗浄性

  • 容器検出

  • あふれ防止

40.2 包装フィルムの間欠送り

サーボモータ
→ 送りローラ
→ 包装フィルム
→ シールおよび切断位置

主な検討事項:

  • フィルム送りピッチ

  • 張力

  • レジマークセンサ

  • すべり

  • 加速度

  • フィルム伸び

  • 停止位置精度

40.3 自動組立インデックステーブル

ギヤードモータ
→ カムインデクサ
→ 回転テーブル
→ 複数の組立ステーション

主な検討事項:

  • 工程時間

  • 最大工程荷重

  • 治具の繰返し精度

  • 休止時剛性

  • 過負荷保護

  • 作業者安全

  • 不良品排出

40.4 製品エスケープメント

振動フィーダ
→ ダブルストッパ
→ 製品を一個ずつ放出
→ 組立位置へ供給

主な検討事項:

  • 製品の重なり

  • 供給圧力

  • ストッパ摩耗

  • 製品損傷

  • センサ位置

  • 空気圧応答時間

  • 詰まり復旧

40.5 スターホイールによる容器搬送

インフィードスクリュー
→ スターホイール
→ 充填またはキャッピング工程
→ アウトフィードスターホイール

主な検討事項:

  • 容器ピッチ

  • ポケット形状

  • ガイドすきま

  • 製品変更対応性

  • 工具なしでの交換

  • 同期

  • 洗浄性

40.6 ウォーキングビーム搬送装置

カムまたはサーボ駆動
→ 上昇
→ 前進
→ 下降
→ 復帰

主な検討事項:

  • 搬送ピッチ

  • パレット重量

  • 上昇高さ

  • 位置決め

  • リンク干渉

  • サイクル速度

  • 落下防止

41. 間欠機構およびインデックス機構の解析ツール

41.1 CADモーション解析

次の項目を確認できる。

  • 運動範囲

  • 干渉

  • 速度

  • 加速度

  • ジャーク

  • ジョイント反力

  • 休止時間

  • 製品軌跡

41.2 多体系動力学解析

  • テーブル慣性

  • カム・ローラ間接触力

  • 軸受荷重

  • 駆動トルク

  • 衝撃

  • 振動

41.3 有限要素解析

  • カム接触応力

  • タレット変形

  • 出力軸強度

  • ハウジング剛性

  • テーブル変形

  • 固有振動数

  • 疲労寿命

41.4 制御シミュレーション

サーボインデックスでは、次の項目を確認できる。

  • 位置追従誤差

  • 速度プロファイル

  • ピークトルク

  • 整定時間

  • 共振

  • 制御ゲイン

  • 非常停止応答

42. 結論

間欠機構は、連続した入力運動を移動と停止が繰り返される出力運動へ変換する。インデックス機構は、出力部を所定位置まで正確に移動させた後、その位置を安定して保持する装置である。

ゼネバ機構は構造が単純で経済的であるが、高速時には衝撃と振動が大きくなる可能性がある。ラチェット・ポール機構は段階送りと逆回転防止に適しているが、精度と高速性能には限界がある。スターホイールおよびエスケープメント機構は、製品の分離と一定ピッチ供給に有効である。

カムインデクサは、所定の運動曲線に基づいて滑らかな加速と減速を実現し、高い繰返し精度と休止時剛性を確保できる。そのため、高速包装機、自動組立装置および精密回転テーブルに適している。

サーボインデックスは、インデックス角度、移動時間および運動プロファイルをプログラムで変更できるため、多品種生産や柔軟な自動化に適している。ただし、高い休止時剛性が必要な場合は、インデックスピン、ブレーキまたは機械式クランプを併用する必要がある。

間欠機構およびインデックス機構は、次の手順で設計・選定することが望ましい。

作業機能の定義
→ インデックス角度または移動距離の決定
→ ステーション数およびサイクル時間の決定
→ インデックス時間と休止時間の配分
→ 荷重および慣性の計算
→ 機構形式の選定
→ 運動曲線および加減速特性の確認
→ 駆動トルクおよび軸受荷重の計算
→ 位置決め精度および休止時剛性の確認
→ 過負荷保護および安全設計
→ 潤滑、保守性および衛生設計の確認
→ シミュレーションおよび耐久試験

適切に設計された間欠機構およびインデックス機構は、機械の生産性、位置決め精度、工程同期性、運転安定性および保守性を向上させる重要な構成要素となる。

MechaLogics

Technical materials. Evidence for design decisions.

Combining more than 30 years of mechanical design experience with the Design-OS methodology, we structure requirements, relationships, discrepancies and risks in documents, drawings and mechanism videos into evidence for design decisions.

30+ YEARS OF MECHANICAL DESIGN · SOURCE-TRACEABLE · HUMAN-REVIEWED

Send a representative excerpt and the question you need answered. We will review the scope, deliverables, schedule and quotation with you.

Up to 10MB: attach files to the inquiry. Over 10MB: provide a sharing link.

Information Security →

© 2026 MechaLogics. All rights reserved.